自分の大切な資産を預けるにあたって一番重要なのは運用実績かと思います。そして、運用利回りとしてファンドに期待するものは人それぞれかと思います。
兎に角高いリターンを追求したいという人もいれば、暴落せずに安全に増やして欲しいという方もいらっしゃるかと思います。
投資信託等であれば調べれば基準価格の推移を確認することができます。しかし、BMキャピタルは私募ファンドなので投資信託のようにデータとして確認することはできません。(問い合わせ後の面談では当然、全て開示されます)
そこで、実際にBMキャピタルに投資をしている筆者の視点からBMキャピタルの運用実績をお伝えすると共に、何故そのような運用実績となるのかという理由について考察した点をお伝えしていきたいと思います。
運用実績とは?堅実な利回りと高い防御力が特徴
まずは一番重要な運用実績です。運用実績についてはホームページに記載されています。年間平均利回りは10%で直近の6年間で2倍以上となっています。
基本的に高すぎるリターンを謳うファンドの場合は、詐欺ファンドである可能性もあります。
最近ニュースになっていた月利4%などを謳っていたエクシア合同会社やスカイプレミアム などが典型例ですね。
また、リターンを見るのであれば複数年のリターンをしっかり確認する必要があります。投資していた銘柄がたまたま急上昇することで基準価格が一時的に大きく上昇するファンドは存在します。
例えば、コロナショック以降グロース株相場に牽引されて大きなリターンを出したARKKというファンドをみていきましょう。
2020年から2021年の年初にかけて株価は3倍以上になりました。しかし2021年の後半から2022年に暴落して2019年の水準に逆戻りしてしまいました。
このように偶々時流にのって高いリターンを出すファンドのリターンは安定しません。
大きく上昇する時もあれば、大きく下落する時もあります。このようなファンドに自分の資産を預けることはできませんよね。BMキャピタルの運用成績の特徴は安定して10%以上を出していることです。
それは後でお伝えする相場環境に依存しない運用手法を実践しているからに他なりません。
更に重要なのはBMキャピタルの下落耐性の高さです。BMキャピタルは運用を開始してから幾度もの暴落局面を無傷で乗り切っています。
「翌年には倍にしたい!」と思うような投機家の方には正直BMキャピタルは向いていません。将来の安定資産を着実に安定的に増やしていきたい方に向けてのファンドであるということができます。
では何故、このような実績となっているのかという点についてお伝えしていきたいと思います。
BMキャピタルの攻守を備えた手法で堅実な運用実績を挙げている
では、何故このような実績をだしているのかをお伝えしていきたいと思います。重要なのは理論に基づいて、マイナスを出さないことに特化した運用をしているという点です。
以前にも以下で投資理論についてお伝えしていますが今回は別の側面から見ていきたいと思います。
→ ネットネット株への投資だけではない!1億円を預けている「BMキャピタル」の運用手法とは?
守備力の高さは究極のバリュー株投資によって裏付けられている
BMキャピタルはバリュー株投資の父と言われるベンジャミングレアム流のバリュー株投資を実践しています。
ベンジャミン・グレアムはバフェットの師と仰がれる人物です。
グレアム流のバリュー株投資は投資対象銘柄に厳格な基準を設けています。BMキャピタルが投資対象とする銘柄は以下の条件を満たす銘柄です。
現金と換金性が高い売掛金や有価証券を加えた現金性資産から総負債を差し引いて正味現金性資産を規定します。
正味現金性資産のみで時価総額を超えている銘柄を投資対象とします。この条件を満たす銘柄は、今企業を清算した場合に利益を得ることができる銘柄ということができます。
わかりやすく説明します。
時価総額というのは企業をまるまる購入するのに必要な金額のことを指します。つまり、時価総額で今企業をまるまる購入して、購入した企業を清算した時に確実に手元に残るのが正味現金性資産です。
その他にも事業性資産を換金化することで追加でお金を受け取ることも可能です。
つまり、先ほどの条件を満たす企業というのは買った瞬間にリターンがでているような銘柄なのです。
このような銘柄はそもそもあり得ないレベルのバーゲンセール状態なので株価が下落しにくい傾向が強いのです。
理論的に存在し得ないレベルの割安株が本当に存在するのかと疑問に思われた方も多いと思います。しかし、日本市場では十分にこのような銘柄が存在しうるのです。
まず、東京証券取引所は時価総額に大して上場している銘柄数が非常に多くなっています。
これはつまり市場全体の時価総額に対して上場企業数が多く、プロ投資家がカバーしきれない有望な企業が多いといえるのです。プロの目が入る余地がない銘柄もありますので株価が実質的な価値から大きく外れた価格で取引されている銘柄も存在するのです。
バリュー株投資に秘められた欠点とは?
しかし、バリュー株投資には欠点もあります。誰からも見向きもされない小型株に集中して条件を満たす銘柄は転がっているのですが、逆にいうと誰からも見放されているので市場からの注目があつまりにくく株価が上昇しにくいという特性も備えています。
確かに防御力が高かったとしてもリターンが出せなかったら現金預金として寝かしていればいいですからね。
ここがバリュー株の最大の弱点です。そのため、バリュー株投資だけを実践していると大きなリターンを確保するのは難しいのです。ではBMキャピタルはこの欠点をどのようなマネージしているのでしょうか?
アクティビスト戦略を組み合わせて攻めの要素を補完
注目されないのであればどうすればよいか?
簡単なことですね。注目を集めさせれば良いのです。
「物言う株主」として大株主になって経営陣に大して以下の政策を提言して実行させます。
✔︎ 売上増加、経費節減に資する提案
✔︎ 自社株買や増配などの資本政策
✔︎ 経営陣を送り込む等の人的政策
個人投資家には資金力がありませんがBMキャピタルのようなファンドが小型株に対して行使するから有効なのです。
BMキャピタルは10銘柄程度に分散しているので1銘柄毎に数十億円を投じることができます。
時価総額が100億円程度の企業であれば筆頭株主になれてしまうのです。実際に以下のような事例を用いて紹介していますので参考にしていただければと思います。
→ 有名アクティビストファンド「BMキャピタル」の実際の事例を過去の組み入れ銘柄を取り上げてわかりやすく解説!
バリュー株投資で安定性を高めた上で弱点をアクティビスト戦略で補完して攻守揃った運用を行うことができているのです。また、アクティビスト投資の結果としてファンドマネージャーは上場企業の取締役に就任しています。
ただ、投資をするというだけではなく企業の経営の効率化を株主という観点から図るなど社会性の高い投資を実行しているといえるでしょう。
まとめ
BMキャピタルは株価が下落することなく安定したリターンを出し続けています。
これは時流にのった銘柄に投資をする一過性のリターンを追求した運用を行っているわけではありません。
本格的な理論に基づいたバリュー株にアクティビスト戦略を組み合わせた運用手法の成せる業となっています。
他の点を踏まえたBMキャピタルの詳細については以下でお伝えしていますので参考にしていただければと思います。