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【運用総額ランキング1位】世界最大のヘッジファンド・ブリッジウォーターアソシエイツを解説!帝王レイ・ダリオの投資哲学とは?

ブリッジウォーターアソシエイツ
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ヘッジファンドを正しく理解するために、世界最大のヘッジファンドについて知識を獲得しておいて損はないでしょう。

今回は筆者が尊敬してやまないレイ・ダリオ氏と、同氏が創業したヘッジファンド「ブリッジウォーターアソシエイツ」について紹介してみようと思います。

Ranked: The World’s 20 Biggest Hedge Funds
目次

ヘッジファンドの帝王「レイ・ダリオ」とは?

Bridgewater’s Ray Dalio

本名はレイモンド・トーマス・ダリオ、米国で最も有名、名声を得ているヘッジファンドマネジャーです。1949年生まれなので、現在73歳ですね。筆者は同氏をYoutubeで知りました。

マクロ経済について本当に30分でわかりやすく説明しており、まさに筆者の経済知識の基礎はこの動画から生まれたと言っても過言ではありません。

ダリオ氏はジャズミュージシャンのマリノ・ダリオ(1911-2002)と専業主婦のアン・ダリオの一人息子として、ニューヨーク州クイーンズ区のジャクソン・ハイツ近郊の中流家庭で誕生。

ヘッジファンドはファンドマネジャー次第、と断言されますが、それはアートと同様であると揶揄されますが、ダリオ氏の父親はミュージシャンですので、感覚的には似たところがあるのでしょうか。

大学時代より株式トレードを始め、商品先物などに手をつけていたようです。その後ハーバードビジネススクールを卒業し、ウォール街(メリルリンチ)でキャリアをスタートさせます。

その後、1975年に世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツをハーバード大学時代の友人とともに創業しました。今や世界最大のヘッジファンドも、当時のダリオ氏の2ベッドルームのアパートから会社が始動したのはあまりにも有名な話です。

アメリカではガレージで創業したりと、スタートは何もないところからアメリカンドリームを掴む話がとても多くて、まさにチャレンジ精神に富む国であると感じさせてくれますよね。グーグルの創業者2人もガレージ出身です。

レイダリオ氏は運用して10年経たず、世界銀行の退職基金から500万ドルの投資を受け入れています。

退職基金の資金とは「最もリスクに晒してはいけない」ものであり、それだけブリッジウォーターの運用は安定感が群を抜いていたことが想像に難くありません。下落局面も積極的にリターンを狙うのがヘッジファンドの真骨頂ですが、これはディフェンスを意味することを筆者はここで知りました。

成果を出すヘッジファンドマネジャーの特徴でもありますが、ダリオ氏の経歴は光り輝くものとなっています。

ダリオ氏はロングアイランド大学のC.W.ポスト・カレッジ(金融学)に通った後、1973年にハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得。2年後、ダリオ氏は自分のアパートで、ブリッジウォーターを立ち上げました。

2013年時点で世界最大のヘッジファンドとなり、ダリオ氏自身も2020年にブルームバーグで世界第79位の富豪となりました。

ブリッジウォーター(Bridgewater Associates)とはどんなファンド?

bridgewater

レイ・ダリオ氏が設立したヘッジファンドですが、同社に運用を任せている組織は年金基金、寄付金、財団、外国政府、中央銀行など、国の中核組織が沢山存在します。

それだけ「安全運用」に特化したヘッジファンドであり、実績も抜群であることがよくわかります。資金をリスクに晒すようなファンドに、政府機関はお金を預けないですよね。

投資スタイルはグローバル・マクロ戦略投資です。

グローバル・マクロ戦略(Global Macro Strategy)とは、世界中の国または地域の経済、金融市場、政治情勢などをマクロの(大局的な)視点から分析して、グローバル(世界的)な株式、債券、通貨、商品(コモディティ)、先物市場など広範な金融市場で売買する投資戦略です。

1,500名の従業員を抱える非常に大きな投資ファンドであり、運用総額は1,400億ドル(15兆円以上)を超えます。途中、あまりにも資金が集まるスピードが速く、2005年には一度新規口座の受付を停止しています。

最終的に2001年-2010年の間には、毎年運用額が25%成長となり、同社の発行するニュースレターは一流金融機関の読者が非常に多いとも評判になりました。

ブリッジウォーターには4つのファンドがあり、オールウェザー戦略ファンドが最も大きいものとなっています。

  1. Pure Alpha
  2. All Weather
  3. Pure Alpha Major Maekets
  4. Daily Observations

ブリッジウォーターの運用成績

1991 年〜2005 年まで、ブリッジウォーターは4%以上の損失を出したことはありません。とにかく防御力が高いファンドであることがわかります。

以下のグラフを見るとわかりますが、アメリカの代表的な株価指数であるS&P500が暴落をしている時期も、ブリッジウォーターは被弾せず、上昇を続けています。

ブリッジウォーターアソシエイツのリターンとS&P500指数を比較

インデックスは明らかにFRBが国策として異次元金融緩和を続けた結果、最終的には右肩上がりのリターンになっていますが、2022年以降はこれまでのいきすぎた金融緩和の引き締めが始まりますので、ブリッジウォーターが圧倒的にアウトパフォームしました。

 株式や債券相場が大幅に落ち込む中で、マクロ経済見通しに基づく投資戦略を特徴とするヘッジファンドの運用成績が伸びている。年初からのリターンはこれまでのところ近年まれにみる高水準を維持。背景にあるのは、金利や為替の数十年ぶりの大きな変動だ。

マクロ戦略のヘッジファンド運用大手、ブリッジウォーター・アソシエーツやブレバン・ハワード・アセット・マネジメントなどでは、年初来のリターンが2桁に達している。市場全体を見ると、株式や債券、金などが下落し、S&P500種指数の配当も含めた年初からの騰落率は23.9%のマイナスに沈んでいる。

マクロ戦略ヘッジファンド、年初来2桁リターン 波乱相場追い風

過去5年のS&P500のリターンは以下の通りになっています。

S&P500の動き

世界銀行の退職基金や世界中の富裕層がブリッジウォーターで運用をしたがる理由がよくわかります。下落相場で資産を守ってくれる先が最も資産を伸ばす上では価値があるのです。

ウォーレン・バフェット氏も格言に「ルール1:決して損をしない 。 ルール2:決してルール1を忘れない。」というものがありますが、こちらもディフェンス重視であることがわかります。

派手なリターンを謳う投資ファンドが散見されますが、そのような業者はあなたの資産を奪っていくのみだけであり、しっかりと成功している先人達の哲学を受け継いでいるファンドを選ぶようにしましょう。

ブリッジウォーターへの出資

ブリッジウォーターへの出資は基本的に個人レベルでは不可能です。なぜならば、最低出資額が高すぎるからです。

Bridgewater, founded in 1975 by Ray Dalio, the billionaire investor, generally requires that clients have at least $7.5 billion of investable assets in order to put money into the hedge fund.

New York Time

日本円にして約1兆円ほど必要なので、日本の長者番付に毎年載るような以下の人々、もしくは年金基金や大企業の退職基金など、大きな金額を出資できる組織ではないと厳しいです。

1 位 柳井 正(ファーストリテイリング) 236億ドル
2 位 滝崎武光(キーエンス) 216億ドル
3 位 孫 正義(ソフトバンク) 211億ドル

日本で個人レベルだと3人しか投資できないのか・・・と筆者は唖然としました。しかし、ブリッジウォーターの黎明期と言えるファンドを見つければ良いのだと切り替えることにしました。

ブリッジウォーターの哲学を実践する日本のファンドも存在

筆者もブリッジウォーターに投資がしたかったですが流石に1兆円は揃えられません。しかし、ブリッジウォーターにも小さい投資ファンド時代がありました。つまり、同じ哲学を実践している、出資可能なファンドを探せば良いのです。

とはいえ、下落耐性の低い運用先は非常に限られています。日本は特に派手なリターンを煽るようなファンドが多く辟易としてしまいますが、そんな中、粛々と安定リターンを獲得しているファンドも存在しています。

筆者も長年投資をしてきましたので、経験を踏まえて以下の記事でおすすめのファンドを列挙していますので、参考にしてみてください。

最後に:

 

 

私がファンドを選ぶ際に気をつけていることは、「長期で明確な戦略を実行し」、「確かなリターンをあげている」「経歴、実績共に優秀なファンドマネジャーが運用しているかどうか」、これだけです。

短期間における投資ファンドのハイリターン実績は全て無視しています。真に勝率が高い投資家は長期でみると、ピカピカな運用実績に収束します。

しかし、短期は短期。ただの運である可能性が高く、ファンドの本当の実力を測れるものではありません。

日々の膨大なニュースに翻弄され、株価の上げ下げで感情的に取引してしまう個人投資家が日本には溢れています。

しかし、投資とは自身の得意とする、勝率の高い戦略を見つけ、愚直に実行するだけなのです。これには膨大な作業量(決算読み込み、市場調査など)と強い精神力を必要とします。

このように、本当は投資とはシンプルでつまらないものです。

投信やヘッジファンドを選ぶ際は、この投資の考え方、哲学をしっかり持っているファンドマネジャーが在籍するファンドを選びましょう。それだけで大損することはまずありませんし、周囲の人が驚くようなリターンを自身があげていることに気づくはずです。リターンの差とはこの思考、また投資とは何かを知っているかどうかで大きく変わります。

勝率の高い投資戦略を愚直に実行しているファンドマネジャーが在籍するファンドを私の目でも選んでいますので、以下の記事も参考にしてみてください。

 

 

ブリッジウォーターアソシエイツ

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