「2000万円」という数字は、老後2000万円問題の影響もあり一区切りといえる金額なのではないでしょうか?
大手企業に勤めるサラリーマンであれば、35歳〜45歳くらいで浪費をせずにコツコツとお金を貯めていれば手にできる数字かと思います。十分にまとまった資金と言える数字でしょう。
ストレスの溜まる現代社会で浪費をしない、というのは本当に難しいことですからね。
20代で構築している人たちは、貯金だけではなく、起業をしているか、資産運用も若くしてしっかりやっている人なのではないかなと想像します。それぞれの年代の中には、親の相続で資産が大きくなったという人も存在しそうです。親にしっかり感謝してくださいね。
さて、この記事では、令和の時代では一区切りとされる資産2000万円があったら何ができるのか。
- 40歳で貯金2000万円あったらセミリタイアを考えてもよいのか?
- セミリタイアするに必要な資産はいくらなのか?
という点を中心にお伝えしていきたいと思います。
そもそも貯金2000万円に到達する年齢は?ぶっちゃけ40代の貯金額は?
貯金2000万円とはどのくらいで到達するものなのでしょうか?単身世帯の資産額で少し見ていきましょう。(2人以上世帯ですと、パートナーの資産も入ってしまいますからね)
以下のデータのソースは「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降)」です。
総数 (金融資産保有世帯) | 100万円未満 | 100~200万円未満 | 200~300万円未満 | 300~400万円未満 | 400~500万円未満 | 500~700万円未満 | 700~1000万円未満 | 1000~1500万円未満 | 1500~2000万円未満 | 2000~3000万円未満 | 3000万円以上 | |
(1,669) | (344) | (169) | (91) | (93) | (56) | (129) | (131) | (137) | (98) | (118) | (235) | |
20歳代 | (324) | 43.5% | 18.8% | 6.8% | 7.4% | 2.5% | 5.2% | 4.3% | 2.5% | 0.6% | 0.9% | 0.6% |
30歳代 | (228) | 28.1% | 11.4% | 9.2% | 6.6% | 3.9% | 8.8% | 11.0% | 5.3% | 3.9% | 2.2% | 5.7% |
40歳代 | (231) | 20.8% | 11.3% | 7.4% | 4.8% | 4.3% | 7.4% | 7.8% | 9.5% | 6.9% | 6.1% | 9.1% |
50歳代 | (207) | 12.1% | 10.6% | 3.9% | 7.7% | 4.8% | 9.7% | 11.1% | 8.2% | 9.2% | 9.2% | 11.1% |
60歳代 | (341) | 12.3% | 5.6% | 3.2% | 4.4% | 2.9% | 7.9% | 7.9% | 9.1% | 5.9% | 11.7% | 24.9% |
70歳代 | (338) | 7.1% | 4.4% | 3.6% | 3.6% | 2.7% | 8.3% | 7.1% | 13.9% | 9.5% | 10.9% | 26.9% |
わかりやすく2000万円以上の資産を保有している比率の部分だけを抜粋すると以下となります。
2000万円 ~ 3000万円未満 | 3000万円以上 | 2000万円以上計 | |
20歳代 | 0.9% | 0.6% | 1.5% |
30歳代 | 2.2% | 5.7% | 7.9% |
40歳代 | 6.1% | 9.1% | 15.2% |
50歳代 | 9.2% | 11.1% | 20.3% |
60歳代 | 11.7% | 24.9% | 36.6% |
70歳代 | 10.9% | 26.9% | 37.8% |
2000万円以上の資産を保有しているのは30代で7.9%、40代で15.2%となっています。
近年の資産運用の必要性の高まりを受け節制し運用を行う若者が増えていると、筆者自身も肌で感じている通りです。
当然、年齢が高ければ高いほど2000万円以上を保有している割合は高いわけで、時間を使った貯金、資産運用の重要性がよくわかります。
貯金2000万円は金持ちなのか?何ができる?
2000万円という資産を使って、つまりお金に働かせてさらなる資産を築こうと考えている人の方が多いでしょう。
しかし、この2000万円というお金。どれくらいのインパクトがあるのでしょう?
老後の心配をせずに、2000万円一気に物を買ったり、使ってみるとなんだか人生が変わりそうです。
また、2000万円でできることを理解することで「私はこんなこともできるのか」と自信になりそうです。
個人的にも2000万円というお金を散財ではないですが、一気に使うと何が起きるのかを調べてみました(個人的嗜好含みます笑)
まずは物欲!どんな車が買える?
Porsche 911 Carrera 4S Cabrioletが買えます。
めちゃくちゃカッコ良いですね。
最近の20代〜30代の人たちは車に興味がないみたいですけど、それは間違いなく日本の若年層の手取り収入が減っていることが原因でしょう。
お金があったらこんなカッコいいマシンを買わないわけがありませんから。
ポルシェはちょっとチャラいという人はベンツのGクラスも価格レンジが1,237〜1,685万円なので選択肢に入ってきますね。
意外と、学生時代に「こんな車買えることなんてないんだろうな」と思っていたような車が買えてしまうのが2000万円ですね。
とはいえ、今後は日本もインフレが進んでしまいますので、上記のような高級車は早めに買わないと、もっと高くなってしまうでしょうね。2000万円では買えなくなるかもしれません。
プレミアムな体験を2000万円でするとしたら?
2000万円でできることってなんでしょう。私がまず思いつくのは世界一周です。
もう自分があと1年で死ぬのであれば、2000万円を使いフルに1年を使い世界一周します。
今まで検討したことがなかったですが、これを機に調べてみました。すると・・・以下のレンジが最も多い意見でした。
平均費用:150~200万
1年をかけて20カ国以上の国を約200万円ということは2000万円あれば10周できてしまいます。
これは一般的な費用であり、2000万円が使いたい場合はさらに高級な世界一周プランなどが存在するのでしょうか?
「フォーシーズンズの9つのリゾートホテルを1ヵ月で周る旅」を使えば1207万円を使って世界を回れます。
2022年以降は円安が進んでいるので、さらに高くなってしまっているでしょう。変動が激しいので、旅行もトレードなのですね。
こちらは世界の隅々まで見れるわけではなく、リゾートを周り溶けるような生活をしたい人向けですね。
「フォーシーズンズ・プライベートジェットの旅」と名付けられたこのツアーは、出発地のロサンゼルスで、フォーシーズンズの新型プライベートジェットに搭乗し(もちろん、Wi-Fi設備とグルメ料理付きだ)、ボラボラ島、バリ島、インド、イギリスなど世界中にある9つのリゾート地を足早に駆け巡る。
出所:https://www.huffingtonpost.jp/2014/05/15/most-expensive-vacations_n_5328533.html
1200万円で、なんだかんだ高級飲食をして、1400〜1500万円程度に収まるでしょう。残りの500万円で、平均費用200万円程度の世界を一年かけて周る旅で少し贅沢を楽しみながら、過ごすと良い気がします。
体験に2000万円を使うというのは、やはり難しいですね。と、思ったんですが、地球で考えるのではなく宇宙に行くとどれくらいかかるのかも調べてみました。
弾丸旅行による無重力を体験する宇宙旅行の費用は約1050万円〜3300万円。ロケットによる国際宇宙ステーション滞在型の宇宙旅行の費用は約22億円。そして、月周回旅行の料金は未発表でした。
出所:宇宙旅行の値段
約1050万円〜3300万円で弾丸旅行にいけます。滞在型は約22億円・・・。
貯金2000万円あったらお金持ち?何年暮らせる?40歳でセミリタイアするには少ない?
生活費を考えると年間に342万円が2人以上世帯ではかかると総務省がデータで既に出してくれています。
こちらを元にそれぞれのケースを考えていきましょう。
内訳 | 金額 |
食費 | 82,750 |
住居 | 20,625 |
光熱・水道費 | 19,207 |
家具・家事用品 | 14,153 |
被服費 | 9,137 |
保険医療費 | 15,162 |
交通・通信費 | 42,133 |
教育 | 8,753 |
教養娯楽 | 27,705 |
その他消費支出 | 45,687 |
合計(月間) | 285,312 |
合計(年間) | 3,423,744(342万円) |
2000万円の貯金を取り崩しつつ生活費342万円を支払うと実に6年弱で資産は0になります。
そして、これはあくまで全国平均のデータです。
東京で生活することを考えると家賃だけで20万円程度発生するので大幅に上振れた数値となることは想像に難くありません。
実際に東京の場合は月間80万円、年間で1000万円近く発生するので2000万円では2年で底つきます。以下には非消費支出の項目として税金も入っています。
内訳 | 総務省金額 | 調整金額(東京版) |
食費 | 82,750 | 100,000 |
住居 | 20,625 | 200,000 |
光熱・水道費 | 19,207 | 30,566 |
家具・家事用品 | 14,153 | 13,109 |
被服費 | 9,137 | 50,000 |
保険医療費 | 15,162 | 14,090 |
交通・通信費 | 42,133 | 57,471 |
教育 | 8,753 | 100,000 |
教養娯楽 | 27,705 | 100,000 |
その他消費支出 | 45,687 | 58,958 |
非消費支出 | 90,308 | 90,308 |
月間合計 | 375,620 | 814,502 |
一般的に可能と言われる利回り4%で運用をしても税後だと64万円のリターンとなります。次の年は貯金を取り崩した結果リターンが減少します。
つまり初年度から数えて7年しか生き延びることができません。以下は最初の総務省のデータを元にしています。仕事を辞めているので税金はないものとして考えます。
年数 | 取崩後元本 | リターン (税後) | 生活費 |
0 | 20,000,000 | 640,000 | -3,420,000 |
1 | 17,220,000 | 551,040 | -3,420,000 |
2 | 14,351,040 | 459,233 | -3,420,000 |
3 | 11,390,273 | 364,489 | -3,420,000 |
4 | 8,334,762 | 266,712 | -3,420,000 |
5 | 5,181,474 | 165,807 | -3,420,000 |
6 | 1,927,282 | 61,673 | -3,420,000 |
7 | -1,431,045 | -45,793 | -3,420,000 |
上記の表を見るとよくわかるのですが、元本を生活費などで減らしてしまうと本来資産運用の最大の武器である「複利効果」を全く享受できません。
例えば、生活費を元本から取り崩さない場合は以下の通りとなります。(ついでに税金も取引を利益確定しないためかからず、さらに富を加速させます)
年数 | 元本 | リターン |
0 | 20,000,000 | 800,000 |
1 | 20,800,000 | 832,000 |
2 | 21,632,000 | 865,280 |
3 | 22,497,280 | 899,891 |
4 | 23,397,171 | 935,887 |
5 | 24,333,058 | 973,322 |
6 | 25,306,380 | 1,012,255 |
7 | 26,318,636 | 1,052,745 |
8 | 27,371,381 | 1,094,855 |
9 | 28,466,236 | 1,138,649 |
10 | 29,604,886 | 1,184,195 |
10年経つ頃には、資産が3000万円になっています。年利回り4%も全く馬鹿にできませんね。
初年度のリターンは80万円だったのに、10年目には118万円になっています。これが複利効果です。資産が勝手に育つのです。
利回り4%で上記の結果ですから、利回りが7%、10%などですと、そのインパクトは計り知れません。
以下は例えば利回り10%の場合です。複利効果が凄すぎて怖くなってしまう水準です。
本来元本とは取り崩してはいけないのです。元本を育てることこそが、投資家の仕事なのです。
年数 | 元本 | リターン |
0 | 20,000,000 | 2,000,000 |
1 | 22,000,000 | 2,200,000 |
2 | 24,200,000 | 2,420,000 |
3 | 26,620,000 | 2,662,000 |
4 | 29,282,000 | 2,928,200 |
5 | 32,210,200 | 3,221,020 |
6 | 35,431,220 | 3,543,122 |
7 | 38,974,342 | 3,897,434 |
8 | 42,871,776 | 4,287,178 |
9 | 47,158,954 | 4,715,895 |
10 | 51,874,849 | 5,187,485 |
さて、ここまで2000万円があったら何ができるか何年暮らせるのかをみてきました。
上記の算定はあくまで全国平均のデータであって、都内であれば住居費や養育費で追加で大きな費用が発生します。
年間600万円〜700万円は費用として発生するので2000万円でも3年〜4年しか過ごすことはできません。
まず、間違いなく2000万円でセミリタイアするには時期尚早といわざるを得ません。
やはり2000万円というお金に働いてもらって更に資産を大きくして労働から解き放たれ人生を作っていくことの方が価値があるように思います。車や旅行は、最悪老後でも良い気がしますね。
2000万円の次は3000万円です。どうやって達成していくべきでしょうか?
答えは単純で正しい運用しかありません。
独身でも貯金2000万円でセミリタイアするには少ない?35歳であってもまだまだ足りない
では独身の場合はいかがでしょうか?
以下は高齢無職世帯の生活費を総務省が発表しているものが以下となります。
上記を消費性向が高い現役の独身世帯に洗い替えしたものが以下となります。
高齢無職単身世帯 | 現役独身世帯 | |
食料 | 36,615 | 70,000 |
住居 | 12,383 | 100,000 |
光熱・水道 | 12,915 | 13,000 |
家具・家事用品 | 5,326 | 5,000 |
被服費 | 3,196 | 4,000 |
保険医療 | 8,255 | 8,000 |
交通 | 11,983 | 12,000 |
教養娯楽 | 12,915 | 13,000 |
交際費 | 15,312 | 50,000 |
その他 | 14,247 | 15,000 |
税金等 | 11,541 | 12,000 |
合計(月額) | 144,687 | 302,000 |
合計(年額) | 174万円 | 362万円 |
年間360万円を賄う必要があるので独身でも2000万円ではセミリタイアは夢のまた夢ですね。
老後期間がさらに長くなる30代ではもっと無理です。やはり、これは筆者のおすすめですが定年までなんとか働くのはどうでしょう。
なんだかんだで労働は尊く、そして最もリターンが高いですよ。運用はプロに任せて二刀流を完成させましょう。
10年で2000万円→2500万円→5000万円へ到達させるための投資先とは?
再現性を考えたところ、私は現在資産が1億円ほどありますが、2000万円の時点でどんな運用をしてきたかを記載した方が良さそうです。
私が選択肢として考えたのは株式投資、投資信託、ヘッジファンドの三つです。テーマは地味な堅実投資です。上記で説明した複利効果を最大限活用します。
株式投資の場合
まずは、株の個別株投資です。
2000万円を持った段階で、時間を使って着実に資産を大きくする方針の私からすると、小型・中型株への投資はあり得ません。そのため大型株投資を中心に考えました。
しかし2008年にリーマンショックを学生時代に経験し少しの資金ですがあっという間にお金が溶けてしまう感覚がトラウマで個別株への投資はやめました。
何よりも、サラリーマンですので、十分に企業分析できずに投資をして損失を被ってしまっては元も子もありません。
高配当株も考えましたが、本質を辿れば高配当株とは成長が終わった企業が内部留保を株主に分配し、支えてもらう施策です。過去に高配当株を調査しましたが、確信に変わりました。これは安定運用ではないと。
長期的には、産業構造がどんどん変わっていく現代では未来がないものと判断しました。
一攫千金も目指したいところですが個別株はやらないと決断しました。次に考えたのが、公募の投資信託です。
投資信託は大手金融機関が販売し、プロのファンドマネジャーが運用しているとのことで、信頼できるのではと考えたのです。
投資信託の場合
投資信託は色々と目論見書を漁ってみましたが、なかなか芳しい成績をあげているファンドは少ないものでした。以下の記事もご覧いただければと思います。
投資信託にはアクティブファンドとインデックスファンドの2種類があります。成績が悪いのは、アクティブファンドです。詳しくは以下の記事を参照いただければと思いますが、ここでも少し触れていきます。
インデックスファンドに関しては、株価指数に連動するようパフォーマンスを出す商品ですのでコツコツと資産を増やしたい人には普通におすすめです。しかし、株価指数を超えるリターンを狙うアクティブファンドは失敗ばかりしています。
これは以下の記事でも述べています。
大人しく、まずはインデックスファンドで運用をしながら、別の選択肢を模索しました。
世界に分散投資ができる、世界の株式市場が成長すればリターンが獲得できるバンガード・トータル・ワールド・ストックETFを購入しました。
こちらは投資信託ではなくETFです。ETFとは上場投資信託(個別株のように売買可能)と言います。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(Vanguard Total World Stock Index Fund ETF)は、米国を含む全世界の先進国株式市場および新興国株式市場を投資対象とし、FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(同インデックス)に連動した投資成果を目指す。同インデックスは全世界の大型、中型、小型株の市場パフォーマンスを測定し、先進国や新興国市場を含む約47ヵ国の約8,000銘柄で構成されている。
10年のチャートをみても大きくうねりながらも基本的には右肩上がりとなっています。
トータルリターンも設定来6%となっています。
恐怖を覚えながら個別株に投資したりアクティブファンドでマイナスリターンを取られながら信託報酬まで取られるくらいなら間違いなくこちらでの運用が正解です。
しばらくは、筆者もVTでコツコツ運用していました。しかし、あまりにもボラティリティが高く、また今後も右肩上がりで上昇するのかどうかもわかりません。
筆者はコツコツと堅実な運用がしたいのです。そして、他の選択肢をずっと探していたところで出会ったのがヘッジファンドでした。
ヘッジファンドの場合
ヘッジファンドは、少し遠い世界でした。しかし、私の会社の同僚の繋がりでヘッジファンドのマネジャーと知り合いました。
しばらく経ってから、つまり2000万円をVTでコツコツ運用している時に興味を持ち、自分から担当者にコンタクトを取りました。
やはり上昇相場、下落相場でも結果を出してくれるアクティブファンドを諦めきれず、VTなどを上回るリターンを出してくれるファンドを探しました。
さきほどのVTのチャートをもう一度見ていただければわかる通り、長期的に上昇しているものの局面によっては20%以上の暴落を被る期間を何度も迎えています。
安定して右肩上がりのリターンではなく、精神的に厳しい局面も数多く存在しています。
ヘッジファンドは以下の通り下落を抑制しながら全世界株式よりも高いリターンを叩きだしています。
複数のヘッジファンドを見てきましたが、私がファンド選びで軸にしていたポイントは以下の3つです。
- 投資戦略
- 実績
- ファンドメンバーの経歴と印象
ヘッジファンドとは、景気に左右されることなく、どんな相場でもリターンを徹底的に狙っていく「絶対収益型」のファンドです。
投資信託の場合は目論見書を提出し、そこで記された通りの運用を行います。つまり、個人投資家は目論見書を熟読し、自分の判断で投資実行をしていく必要があります。
そして、ほとんどの投資信託が景気やマーケット動向次第で大きく利益をあげたり、損失を出したりと変動が激しくなっています。
そして上記で説明した通りアクティブファンドの運用リターンは著しく低いです。
ヘッジファンドの場合はどのような運用を行なっていくかは初期に説明するものの、ポートフォリオを相場に合わせて大きく入れ替え、徹底的にリターンを狙っていきます。
手数料こそ投信より高くなりますが、その分高いリターンの獲得を目指し実現していくことから、欧米を中心に大人気の投資先の一つでもあるのです。
ファンドマネジャーであるレイ・ダリオ氏が運用している世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーターの2022年の運用成績は+32%と異次元です。
指数は-20%程度となっているため、なんと市場を50%程度オーバーパフォームしています。
[ニューヨーク 5日 ロイター] – レイ・ダリオ氏率いるヘッジファンド運営会社、ブリッジウォーター・アソシエーツの旗艦ファンド「ピュア・アルファ」は、今年上期のリターンがプラス32.2%だった。関係者が明らかにした。
インフレ抑制に向け米連邦準備理事会(FRB)が利上げを行い、それに伴い資産価値が大幅に変動したことが寄与したという。
ブリッジウォーターに限らず、世界中のヘッジファンドには資金が年々流れており、この流れはしばらく続くものと思います。運用利回りが高いところに資金が集まるのは当然のことです。
私が最終的に投資を実行したのは国内でも老舗的存在のヘッジファンドであるBMキャピタルです。
BMキャピタルは実績としては平均年利回り10%程度、ファンドマネジャーの輝かしい経歴(東大卒→英一流金融機関バークレイズ証券→ファンド設立しファンドマネジャー、上場会社役員)。
また、面談で説明してくれた担当者(ファンドメンバーの経歴は東大・京大卒の元官僚や外資系金融、総合商社出身で構成)の経歴も素晴らしいもので話から知的な印象を強く受けました。
滲み出る、エリート感があります。
実際にBMキャピタルの運用について触れます。これまで以下のような下落相場でも株価指数をアウトパフォームしています。
特筆すべきは投資信託が被弾し大きくマイナスを出している中で、ヘッジファンドであることの強みを最大限に発揮している点ですからね。
- 2015年:チャイナショック
- 2016年:BREXIT
- 2018年:世界同時株安でTOPIXが▲17.9%と大きく下落する局面
- 2020年:コロナショック
- 2021年末〜2022年:米国株を震源地とした大幅調整
(BMキャピタル運用イメージ)
ヘッジファンドは投資信託とは異なり、ファンドマネジャーの状況に応じた運用がダイレクトに成績に反映され、まさにプロフェッショナルな運用が実現されています。
BMキャピタルの概要は以下の通りですが、筆者のこれまでのメモとしている記事よりも、実際に担当者と会って具体的な話をするのが一番早いかと思います。
運用後もたまにコンタクトを取っていますが、物腰柔らかに説明をしてくれます。例えば2000万円を原資にして資産3000万円を目指すことを考えてみましょう。
年利10%(ヘッジファンドではそれ以上を狙っていきます)を複利運用すると5年間の運用で達成できます。10年間で5000万円も見えてきます。
10年程度で2000万円が約4700万円にジャンプアップして約2.35倍になりますね。
貯金2000万円超えたらポートフォリオを組むことも考えよう
私は上記の検討を経てポートフォリオを組むとすると以下となります。
まずは1000万円をBMキャピタルに預け、結果が出ることがわかった段階でもう1000万円を投資しました。
それ以降に給料などで貯まっていくお金はまたインデックスファンドに入れていましたが現時点では緩和も終わったタイミングで追加出資を3000万円ほど実施しています。
私が2000万円しかなかった頃のように、1000万円はヘッジファンド、もう1000万円はインデックスファンドというようにポートフォリオを組んでも良いかもしれませんね。
ただし2023年4月現在ではインデックスは金融引き締めで株式市場はボロボロですので、一括で投資していくタイミングではありません。
「暴落時の買い」は今回は通用せず、低金利時代が終焉するとさえ言われており、インデックスファンド一点張りはリスクが高い時代になってしまいました。
サマーズ元米財務長官は、デフレ圧力に後押しされた低金利時代が再びやって来るとの想定は間違いである可能性が高いと警告した。この想定は債券市場に根付いている。
サマーズ氏はブルームバーグテレビジョンの番組で、2023年の市場について「混乱」を予想。「金利の動きがこれまでとは違う、別の金融の時代に向かっていると認識されるようになれば、V字の年として記憶されるだろう」と語った。
また、人生設計によりますが、早くリタイアをしたい、インデックスファンドよりも大きく増やしたいという方は、ヘッジファンド1点投資でも良いかもしれません。
利回り10%以上、それを複利で回すインパクトは凄まじいものですから。
複利で資産を築いた代表格といえば、ウォーレン・バフェット氏ですよね。65歳以降に築いた資産が総資産の90%を超えます。慌てずに、時間をかけて資産を育てるインパクトの大きさがわかります。急がば回れですね。
まとめ
2000万円あったら何ができるのか、3000万円への資産アップの方法を紹介しました。
資産2000万円までくれば、複利をうまく活用し、着実に運用していけば、大きく資産は育っていきます。
ここで浪費をするのではなく、さらなる人生の幅を持たせるべく、資産運用を頑張っていきましょう。